【Oculus Quest2】バーチャルリモートデスクトップ比較

Quest2でPCをリモート操作したい場合の各種アプリを比較した

 Virtual Desktop

画質:◎

テクスチャフィルタリング(補間)が効いておりジャギーが目立たないので文字が読みやすい。

フレームレートやビットレートの指定だけでなく色味調整フラグも設定にある。

マウス操作性:×

 タッチ風操作にするかどうかオン/オフできる。

オフにするとドラッグ操作がしやすい代わりに誤操作が頻発する。

タッチ風操作にするとドラッグ操作がしにくくなるので動画のシークバーなどがまともに使えない。

PC操作ではタッチ風操作オフの方がマウスと似たように扱えるので個人的にはそちらが良いが、手ブレ補正も全くなく誤操作が頻発するのが残念。

リモートデスクトップ用途の利用者が少ない(無線VR機能サポート重視)などの理由で改善する予定もないらしい。

キーボード操作性:〇

英字配列の仮想キーボード付き。

半角/全角切り替えはAlt + `(日本語配列キーボードで言うところの半角/全角キーのある場所のキー)を押す必要あり。

日本語配列に慣れた人にとっては初めは戸惑うかもしれないが、半角/全角の切り替え方法さえ分かっていれば何とかなる。

低遅延:◎

柔軟に設定できるので画質やフレームレートを犠牲に低遅延にできる。

マルチディスプレイ:×

1画面表示のみで切り替え方式。

同時に表示できない。

(アニメとか見るのに集中するのには逆に良いのかもしれないが、OP中に切り替えてTwitter見てたりだとOP終了後すぐに切り替えるのが億劫)

オーディオ:〇

PC内音声出力をVirtual Desktop用仮想デバイスを介してQuest2上で聞く方式アリ。

StreamerのMute computer speakersやUse virtual audio driverのチェックを外せばPCスピーカーからも音が出る方式になる。

特に問題もなく必要十分。

VR機能:◎

環境さえ整えてしまえばSteamVRを低遅延高画質を無線で遊べる。

独自のSteamVR対応であるためゲームによっては不安定なものもあるかもしれないが、無線でPCVRができる強みが大きい。

Immersed

画質:△

エンコードせずにそのまま転送して画面解像度そのままが表示されているようなので画質劣化はなさそう。

ただし、テクスチャフィルタリングが効いておらずジャギー(ドット絵素材を変形や回転しているような汚さ)が気になるので、ぱっと見キレイに見えない。

マウス操作性:×

タッチ風操作方式のみ。

(コントローラーのボタン押下してもマウス左ボタン押下イベントが即時に発行されず、離した時にクリック(押下&離す)イベント発行など、タッチ操作の実装方法も独特な気がする)

押下イベントが即時発行されないからかドラッグ操作もやりづらい。

手ブレ補正もない。

キーボード操作性:〇

英字配列の仮想キーボードに加え、物理キーボードの位置と仮想キーボードの位置をできうる限り一致させる機能付き。

ハンドトラッキングを有効にし、できれば英字の物理キーボードを使用し、キーボードの位置も固定されていることが条件。

ハンドトラッキングとキー入力によって位置特定する方法は面白いが、グローバル対応の面からみると日本語配列にも正式に対応する見込みは薄そう。

低遅延:△

設定項目としては画面解像度を下げてパフォーマンス改善する方式なので、1画面内の表示物量が犠牲になってしまう。

解像度下げてもラグかったりカクつくならさらに解像度下げるしかなく、ビットレートなどの設定がないので機能不足感あり

マルチディスプレイ:◎

多画面同時表示可能。

有料のサブスクリプション加入すれば仮想ディスプレイ追加機能もあり。

オーディオ:△

PC音声出力を内部的に録音して転送する方式っぽい。

PCに接続しているスピーカーからも音が鳴る関係か、接続直後に強制的に音量ゼロにされる。

設定はEnable Audioのチェックのみなので、スピーカーからは音を出したくないがQuest2上で聞きたい場合はスピーカー(あるいはオーディオインターフェイス等)自体の音量をゼロにしなければならない。

などなど不便な点が多い。

VR機能:×

なし。

無線PCVRできる別アプリか有線でLinkを使用するしかない。

Oculus Link

※Quest2にv23アップデートがまだ降りてこないのでQuest2側v21+PC側v23。

画質:×

キャプチャー解像度が低いのかぼけて見える。

解像度やビットレートなどの設定項目もないので調整もできない。 

マウス操作性:〇

タッチ風操作方式のみ。

ボタン押下イベントは即時発行されているようなので、ドラッグ操作での違和感は少ない。

手ブレ補正もあるので、左クリックする分には他のアプリに比べて一番快適に操作できる。

右クリックするには直接ボタンが割り当てられておらず長押しのみなので、他のアプリに比べて一番やりづらいのが唯一の欠点。

キーボード操作性:×

無駄にKANAキーがついてる英字配列の仮想キーボード。

半角/全角切り替えを仮想キーボード上からできないっぽいので、半角英数入力に切り替えるにはWindows上のIMEで切り替えるしかなさそう。

Rift/SでOculus Dash使用時と違ってパススルーで周辺表示して物理キーボード入力もできない。

低遅延:◎

有線接続なので、逆に遅延が気になるようでは困る

マルチディスプレイ:〇

多画面同時表示可能。

ウィンドウ別表示機能もアリ(ただしメニューやダイアログなどが別途表示されるような時はその部分が表示されないので、その点で言えばあまり使えない)

オーディオ:〇

「コンピューターの音声をVRで聞く」設定を有効にするか、出力デバイスを「Oculus Virtual Audio Device」に変更して聴ける。

音声をVRで聞く設定の場合は、内部的に録音して転送しているっぽくスピーカーからも鳴る点に注意。

出力デバイスを「Oculus Virtual Audio Device」に変更する場合は、おそらくリモートデスクトップ用途は想定外なのか、動画を一時停止して無音になった一瞬だけノイズが聞こえるようになった。

勝手に音量ゼロにされるとかはないのでImmersedよりかはマシな感じ。

VR機能:◎

VDと比較すると有線である点は見劣りしてしまうが、Oculus正式対応という安定感はある。