【Oculus Quest2】【Virtual Desktop】快適無線VRライフまとめ
Virtual Desktopを使用してある程度快適な無線VRライフが確立できたので、2020年10月27日現在の状況をまとめておく。
目的
- 寝ながらアニメなどが見たい
- ワイヤレスでPCVRしたい(個人的にはこっちはオマケ)
必要なもの
Oculus Quest2
Facebookが2020年10月13日に発売したスタンドアロンVRヘッドセット。
Facebookアカウントが必須などで敬遠されがちだが、スタンドアロンVRヘッドセット機としては2020年10月現在最強だと思う。
PC不要でもVRができるが、PCとUSBで接続することでPC向けVRもできる(Oculus Link)。
非公式ながら後述するVirtual Desktopを購入することで、USB接続せずに無線でPCVR(正確にはSteamVR)ができるようにもなる。
Virtual Desktop
PCの画面をVR上に表示して操作できるようにするアプリ。
※PC接続専用VRヘッドセット向け(Oculus Rift版やSteam版)のVirtual Desktopもあるが、Quest2で使用するには必ずQuest版が必要。
PCVRもパッチを適用すればできるようになる。
パッチなどの導入方法は以下のページが参考になる。
追記:Mac環境での導入方法はこちらが参考になる(非PCVR)。
追記:注意点としてはPCVR対応と言っても厳密にはSteamVR対応であるため、Oculus Rift版ゲームで動作しない場合や、Steam版ゲームであってもTouchコントローラーが正常動作しない場合などもある。
あくまで非公式な方法で使用しているため、そのあたりは自己責任で。
要求されるPCスペック
デスクトップ操作機能のみであれば低スペックでも可能。
例えばグラボ未搭載でCPU内蔵グラフィックチップのみでもVD経由でブラウジングなどは十分できる(Mac miniでも試してみたが普通に操作できた)。
PCVRを使用する場合は、もとからPCVRが出来るレベルのPCスペックが必要。
SteamVR Performance Testでベンチマークを行い、PCスペックが十分か確認すると良いかも。
なお、画面エンコードもする都合上ぎりぎりのスペックにしてしまうとFPS低下やカクつきの原因になってしまうのである程度余裕あるスペックが欲しいところ。
ウチのPCスペック
参考までに
Wifiルーター
Virtual DesktopはWifi経由でPCからQuest2へ画面をキャストする関係で、無線通信を酷使する。
PCとWifi周りの環境によっては、ひどい遅延やカクつきとなるためルーター買い替えや配置/配線の見直しも必要になる。
要点
- ルーターへの同時接続数が多い場合はMU-MIMOなどが搭載しているルーターが必須になる
家族が動画見ている最中にVirtual Desktopを使おうとすると帯域不足になり遅延やカクつきにつながる。
MU-MIMOが搭載されていれば、同時通信していてもある程度遅延やカクつきが抑えられる。 - ルーターとPCは有線接続推奨
PCとルーター間もWifiの場合、往復する分通信コストがかかるなど無駄が多いため遅延の原因になる。
出来る限り有線接続するのが望ましい。 - 5GHz帯で接続
2.4GHz帯での接続ではリンク速度も遅いので、5GHz帯で接続できるものを使用する。
リンク速度も速ければ速いほど良いが、PCスペック的にビットレートにも限界があるためリンク速度が速いからと言って最高画質低遅延が実現できるかと言うとそうでもない。
なお、トライバンドで「実質○○Mbps」というルーターの場合でも1帯域のみ使用するので、5GHz帯〇〇Mbps x1 + 5GHz帯〇〇Mbps x1という個別表記を確認すること。 - Wifi6は必ずしも必要ではない
Quest2はWifi6(11ax)に対応しているが、Wifi6対応ルーターをわざわざ新規購入しても違いはさほどわからない。
もし今使ってるWifiルーターでカクつくようならWifi6かどうかというよりも、ルーターそのものの性能不足や配置配線状況によるところが大きいと思われる。
以上のことから
- PCの近くにMU-MIMOなど搭載の11acルーター(もしくは中継器)を置く
- PCと有線接続
- Quest2と5GHz接続
これがベター
なお、Windows10のモバイルホットスポットでPCそのものをWifiルーターにする方法もあるが、5GHz帯は屋外利用制限がある関係でドライバーレベルでふさがれているケースも多いので非推奨。
うちもIntel Wifi6 AX200で試してみたがモバイルホットスポットを5GHzで有効にできなかったので注意されたし。
ウチのWifi環境
こちらにまとめてある
ちなみに、試しにSteam版Beat Saberをやってみているが、latency(VR)がおおよそ27msくらいで遅延はほぼ感じず、なんだったらいままでよりも良いスコア出ている曲もあるくらいには遊べている。
Virtual Desktopの操作性改善
Virtual Desktopは本来仮想デスクトップ機能がメインのはずが、PCVRも出来る機能にばかり注力されている現状。
Oculus Touchコントローラーにおけるデスクトップ操作は細かな調整もされずに放置されているようなので、クリック/ダブルクリック/ドラッグなどが誤判定されまくってしまう。
多少なりとも改善する方法については以下にまとめている。
自作の改善ツールも作成した。
ただし、各種アプリケーションが独自実装している箇所については設定が反映されないなど限界もあるので、Virtual Desktop側で本格対応してほしいところ。
試していないが、Steam版Virtual DesktopをQuest版Virtual Desktop経由で使用すればある程度改善されるかもしれない(マルチディスプレイ同時表示にはできそう)
追記:どうやらVirtual Desktop内部でもDragWidthなどの数値が設定されるようになっているっぽいので、手動設定は不要な模様(むしろツール使ってると余計な混乱を招くっぽい)